飼っている猫ちゃんの口臭を気にしたことがありますか?
口臭がきついと感じたら歯茎の色を確認してみてください。
「ピンクの歯茎」なのか「ちょっと赤い歯茎」なのか歯茎の状態を確認することで、「歯肉炎」を発症しているか分かります。
歯肉炎は、そのまま放置しておくともっと重い病気に発展してしまう可能性もあるので、早期治療が必要です。
ここでは、猫の口腔内の病気である歯肉炎について、詳しく解説いたします。
猫の歯肉炎とは
猫に多い口の中の代表的な病気として「3歳以上の猫の約80%」がかかっていると言われているのが歯周病です。
歯肉炎は、歯周病になる前の病気です。
通常、猫の歯茎の色は「きれいなピンク色」と言われていますが、歯肉炎になってしまった歯茎の色は「ピンクの中に赤み」が見られます。
さらに、歯茎が赤く腫れあがっており、炎症を起こしている状態を「歯肉炎」と言います。
猫が歯肉炎から歯周病になってしまうと、ご飯が痛みで食べられなくなるだけではなく、心臓や腎臓、肝臓など別の疾患を引き起こす可能性がありますので、注意をしなければいけない病気です。
猫が歯肉炎になる原因
歯肉炎の原因となるのは歯垢の細菌です。
食べかすはもちろん、毛や雑菌など歯に付着するものを歯垢と言います。
その歯垢が約一週間で歯石に変化し、さらに歯垢が付きやすくなるという悪循環が生まれるということになります。
ほとんどの歯肉炎は、歯垢が原因ですが、他にも歯肉炎になってしまうであろう原因を以下にご紹介いたします。
- ウイルス:猫ヘルペス、カリシウイルス、猫エイズなど
- 体質:生まれ持った
猫の歯肉炎の主な症状
猫が歯肉炎になってしまうと、どんな症状があらわれるのでしょうか。
- 歯茎の腫れ
- 歯茎の赤み
- やや口臭
- よだれが出る
- ちょっとした出血
- ご飯が食べずらい
初期症状は、歯茎がピンク色ではなく、赤く腫れあがっています。
この段階であれば、症状が軽いうちに何らかの対処ができるかもしれませんので、早めに動物病院で診察してもらうと良いでしょう。
猫の歯肉炎の治療方法
1.動物病院での治療
猫が歯肉炎になってしまった場合は、家庭で完治させることは難しいでしょう。
歯肉炎が軽度の場合は、「抗生剤の投与」や「口の中の洗浄」の治療となります。
動物病院での判断にもよりますが、重度もしくは歯周病に変わってしまっている場合は、炎症の原因である、溜まってしまった歯石の除去をすることになります。
一般的には、全身麻酔をして、「歯の動揺度」、「歯周ポケットの測定」、「レントゲン撮影」、などの検査を行い、歯の状態を把握しながら適切な治療を行っていきます。
最後に、歯石が再付着しないようコーティングを行ってから、歯の表面を滑らかにします。
2.家庭での予防
歯肉炎は、歯垢が歯に溜まらないようにすることが何よりの予防となります。
歯垢をとるには、歯磨きが大切です。
歯肉炎はどの部分にもなりえますが、人間と同じく「上の奥歯」が比較的なりやすいと思います。
ですので、奥歯を中心に磨かれることをおすすめいたします。
しかし、いきなり歯磨きをしようと思っても、おそらくほとんどの猫が嫌がるでしょう。
まずは、下記のようにやってみましょう。
- 猫を落ち着かせる(膝の上でリラックスさせる)
- あごやほほをなでてみる
- 歯茎や歯を触ってみる
- 猫用歯磨き粉を指につけて、猫の歯に塗ってみる
徐々に慣れてきたら、歯ブラシで実践しましょう。
焦らず、徐々に慣らせていくことが一番大切な事です。
猫の歯周病の治療費
猫には、私たちと違って公的な健康保険の制度がないので、治療費は全額自己負担になります。
ペット保険に加入していれば、少しは安心かもしれませんが、猫の場合、ペット保険に加入していない方がほとんどなのです。
ここでは、動物病院や実際これだけかかったという口コミなどから、猫が歯周病になった場合の治療費をお伝えいたします。
病院によって金額が違いますので、あくまでも参考としてご覧ください。
診療項目 | 金額 |
初診料 | 500円~2,000円 |
再診料 | 500円~ |
歯石除去 | 7,000円~ |
血液検査料 | 5,000円~ |
レントゲン料(1枚) | 2,500円~ |
処置料 | 1,000円~ |
抗生剤等 | 600円~ |
総支払金額 | 約17,100円~ |
ペット保険一括資料請求のご紹介
「ケガをして高額な治療費がきたらどうしようか」と心配されている方も多いかもしれませんが、今は「ペット保険」という保険サービスがあり、万が一に備えることが出来ます。
ケガはいつ起こるか分からないものですので、まずは、ペット保険の資料一括請求をしてみてはいかがでしょうか。
※ペット保険について詳しく知りたい方は、「ガチで調べた!犬猫の病気に備えるペット保険おすすめ15選」をご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ウイルスや生まれ持った体質(野良猫に多い)で歯肉炎になってしまうことは、仕方がないことかもしれませんが、歯磨きをしてあげることで少しは緩和が出来るかもしれません。
ご飯を食べるのも痛がるようであれば、早急に動物病院で処置をしてあげてください。